イラン一人旅 Day 5 Isfahan vol. 1

 

 

Isfahanのホテルに着いて洗濯を済ませからホテルの周りを適当に歩き始めてみた。

 

まず行き当たったのは青果店だった。

 

大きなアルミのお盆に果物が綺麗に積み上げられて並んでいる。

 

果物の写真を撮ろうとすると陽気な店主が写真に写り込もうと腕を交差させて人差し指と小指を立てたヘビメタのポーズ(メロイックサインと言うらしい)で突然思い切り舌を出しながら視界に飛び込んできたので笑ってしまった。

 

その写真は残念ながら突然の事だったから撮り損ねてしまったのだけれど、改めて写真を撮って欲しいというので何枚か一緒に写真を撮ったりした。

 

この写真ではすまし顔だけどとても面白い青年だった。

 

 

青々としたぶどう。

 

 

沢山の桃。

 

 

日本人にとっては物珍しいザクロ。

 

 

真っ赤に熟れたトマト。

 

 

何か少しだけ買ってみたいと思い、手軽に持ち運んで食べられそうなものをと夏みかんを3つ貰う事にした。

 

おまけに桃を1つくれてwhatsapp(チャットアプリ)を交換して撮った写真を送り店を後にした。

 

何だか面白いスタートだった。

 

 

道端の郵便ポスト。

 

 

レトロなデザインと黄色とオレンジのカラーが可愛らしい。

 

 

文具屋のショーウィンドウの鉛筆削りらしきもの。

 

 

道なりに歩いていると車道間が開けて噴水になっていた。

 

 

ベンチに腰掛けてゆったりと寛いでいる人達が見えた。

 

人間らしい暮らしといった感じでほっこりする光景だ。

 

 

段々と日も暮れてきた。

 

 

街角のおもちゃ屋。

 

イランにもプレイステーションがあるようでカラフルなネオンサインが煌々と光っている。

 

 

足を進めるとスーパーマーケットが見えてきた。

 

 

文字は何だかわからないけれどローカルのこういう場所を見るのは面白そうだ。

 

 

中に入ってみる事にした。

 

 

いたって普通と言えば普通なのかもしれないけれど、これがイランのスーパーというものかと何もかもが新鮮に見えて仕方がない。

 

 

ただスーパーに入っただけなのだけれど、店員の方々がとにかく親切だった。

 

近寄ってきて何を探しているのかと尋ねてくれたり、何も持っていないのにかごを勧められたり、商品を眺めていると手助けをしようとしてくれたりと、始終とてもフレンドリーだった。

 

 

並んでいるものの中には日本で見かけないようなものも無くはない。

 

 

デーツの実が冷蔵ケース棚に並んでいた。

 

 

デーツは干からびたイメージだけれど、これは何だかツヤツヤした写真で、こんな風に冷やして売られているとどんなにか新鮮で口当たりがいいんだろうと惹かれてしまう。

 

 

普通の食品でもパッケージを見るだけで楽しい。

 

 

これはビールに見えるけれど中身はジュース。

 

イランではアルコールの販売は禁止されている。

 

 

かまいたちにでも遭ったようようなスパイラル状にカットされた果物のパッケージも何だか斬新に見える。

 

日本だったら桃の種なんて描かれないんじゃないかと思うけれど何だかリアルで忠実な感じが面白い。

 

 

ノート等の文具。

 

カニの絵を描いたノートはインパクトがある。

 

BORN TO BE A SAILORとあって船乗りになるカニの話らしい。

 

確かによく見ると目と目の間の頭と言えそうな所にちょこんと船長の帽子のようなものを被っている。

 

 

こちらは歯ブラシ。

 

海外のものは日本と違って巨大だからもし自分が買うのであってもこういう子供用の歯ブラシでも丁度良い気がする。

 

 

何も買うつもりは無かったのだけれど、親切にして貰ったのでレモンとパイナップルのジュースを買ってみる事にした。

500mlの水一本と合わせて414,000 Rls = 80セント位。

 

 

レジで会計を済ませて店を後にする。

 

店の外から外観の写真を撮っているとどうしたの?何をしてるの?と満面の笑みでニコニコしながら店長らしき男性が出てきて話しかけてきた。

 

ここIsfahanはもしかしたらイランの中でもとりわけフレンドリーな人々が多い街なのかもしれない。

 

 

 

スーパーを後にしてまたあるき始める。

 

すると何だか綺麗な星模様のライティングで覆われたかまくらのようなものが見えた。

 

さっきの噴水もこの場所もただの車道と車道の間に挟まれたスペースなのだけれど、こういう憩いの場所として楽しまれているのが何だか良い。

 

 

日常を彩る電飾アート。

 

歩みを止めて立ち寄る人もいる。

 

 

混むわけでもなく、がらんとしてる訳でもないのもいい。

 

 

ふらっと中に入ってみた。

 

 

中から見上げた星天井。

 

小さなプラネタリウムとまでは言えないかもしれないけれど、こんな道端にぽっとあるものにしてはちょっとしたものだ。

 

 

また少し歩くと道路脇に芝地が広がり出した。

 

 

ライトアップされた噴水も見える。

 

こんな場所があれば当然人々は敷物を広げてのどかにピクニックを楽しんでいる。

 

 

さらに進んでいくと名所の橋が見えてきた。

 

蝋燭の炎のような暖色のライトアップがされていてとても雰囲気がある。

 

ハージュー橋と言って1650年に建てられたものらしい。

 

夜に来て正解だった。

 

 

橋の下をこんな風に歩いて通ることもできる。

 

 

ただそれも季節によるようだ。

 

今はこうして水が干上がっているけれど、ここが水で満たされて川になっている時もあるらしい。

 

 

遠くの方には2つ背の高いタワーが見えた。

 

 

石畳の橋を渡っていく。

 

 

橋の壁の中は細い通路になっていた。

 

一応こちらが歩道で、壁に挟まれた中央の広い通り道の方は車道という事らしい。

 

 

橋げた部分はカフェレストランになっていた。

 

 

落ち着いた感じでちょっと休憩するには良さそうだった。

 

 

もう少し街中のレストランでしっかりと夕飯をと思い、あたりを歩いてみる事にした。

 

 

何だかカラフルで楽しい感じのコーヒーショップか何かが見えた。

 

 

かと思うと何だか荘厳な門構えの店もある。

 

全て大文字でSUGARと書かれている。

 

 

一体どんな風だろうと思って中に入ってみると案外シンプルな造りになっていた。

 

3つのスチール棚とその周りに立ち並んだ冷蔵ケースに焼き菓子やケーキなんかが並べられている。

 

 

 

ホールケーキは大体どこの店もこんな感じで高さがあって大胆なデザインをしている。

 

 

左はマーメイド風だろうか。

 

ただの魚かもしれないけれど、どっちにしろなんだか頭の状況を想像すると苦しそうにも思えてきてしまう。

 

 

ライムの方は本物のライムの輪切りや葉が添えられている。

 

どのケーキもまるでおもちゃのようにつるっとしていて味が想像しづらいけれど一度位は試してみたいものだ。

 

 

詰め合わせのクッキー

 

 

カカオがふんだんに使われているのか真っ黒なクッキーサンド。

 

買えたら嬉しいけれどこれは旅の身には多すぎるという事で諦めた。

 

 

日本ではあまり見かけないいかにも手作りといった感じのクッキーサンド。

 

 

色々並んでいる中で気になったこのドーナツ状のチョコレートケーキを買うことにした。

 

 

少し歩くとまたご機嫌な雰囲気の電飾の店が見えた。

 

ファストフード店らしい。

 

本当に遊び心があって楽しいデザインだ。

 

 

また少し歩くと不思議な看板の店が見えた。

 

キセルの看板だから煙草の店らしい。

 

物珍しさから表で写真を撮っているとそれに気づいた店主が外まで出てやって来て中に入って撮りなよとぐいぐいと店の中へと誘われる事になった。

 

 

誘われるまま階段を降りて店の中へ入ってく。

 

 

何だか見かけた事位はあるような水タバコに使う道具がずらりと並んでいる。

 

石炭等も置いてあってこういう世界もあるのだなと新たな世界を見たような気がした。

 

 

 

驚いたのは店主の態度だった。

 

色々と勧められたりしても困ってしまうなと思ったものの、ただの一言も何かを勧められるような事はなかった。

 

そればかりか全くこちらには無関心ですぐにカウンターに入ってしまい、奥さんと静かに話しているようだった。

 

何かを売ろうという気は微塵も無いようで、ただただ善意で自由に写真を撮らせてあげたいという事だけのようだったので心根の良さに感心してしまった。

 

 

自由に写真を撮りながら見物をさせて貰い、礼を告げて店を後にした。

 

何も買わないからと言って嫌な顔をする事もなくフレンドリーに感じ良くして貰い、またイランという国が好きになった。

 

その後はケバブのレストランで夕食をとる事にした。

 

絨毯席もあるとても綺麗な店だった。

(絨毯席はお盆に置いた料理を囲んで畳の上にいるように食事をする)

 

 

羊肉のケバブ。

 

真っ黒な焼きトマトの焦げ目が嬉しい。

 

 

野菜も新鮮で1つ1つにしっかりとした甘みがある。

 

 

これはサフランを使ったヨーグルトか何かの料理でトルコアイスのようにとても粘り気がある。

 

何という料理かは忘れてしまったのだけれどすっかり気に入ってしまい、イラン料理で一番好きなものは何かと言われたらこれというものになった。

 

程よい甘みと爽やかな酸味があり、ねっとりとしてこくがありながら後味はさっぽりとしている。

 

 

とても綺麗で笑顔の素敵な店主の奥さんらしき女性が対応してくれたのだけれど、この方もとにかく優しくてフレンドリーだった。

 

不思議な位に屈託のない心の綺麗な人ばかりの街で幸せな気持ちになる。

 

これは壁の棚に飾られていたティーポット。

 

どこをどうやって持って注げばいいやら実用性はなさそうだけど自由なデザインで面白い。

 

 

食事を終えてきた道を歩いて戻り、ホテルへと帰った。

 

帰り道にいた黒猫。

 

 

菓子店SUGARから持ち帰ったチョコレート菓子。

 

明日楽しむ事にしよう。

 

 

 

(続く)

 

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